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 ■ 鉄欠乏性貧血
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監修:医)三喜会 有楽橋クリニック 
鐘ヶ淵クリニック 
院長 林 泰 先生 
 ■ 鉄欠乏性貧血

 
 赤血球の中のヘモグロビンは肺でガス交換をして空気中の酸素を取り込み、体内からの炭酸ガスを捨てます。鉄はヘモグロビンの重要な構成因子で、血清鉄が少ないとヘモグロビンが作れなくなってしまいます。ヘモグロビンが足りないと、血液の中の酸素が不足してしまうのです。

 鉄欠乏性貧血を起こす原因としては、偏食などで鉄分の補給が足りない場合、骨髄での造血能が低下している場合、異常出血などで浪費している場合などがあります。

 症状は、皮膚・粘膜の蒼白、息切れ、動悸、めまいなどが主で、進行すると口角炎、舌炎、匙状爪などが生じてきます。爪の中央が凹んでスプーン状になっている場合は、長い間貧血が続いているという証拠です。

 偏食していて、肉や魚をあまり食べない人は肉、魚などの動物性蛋白や、レバー、ほうれん草、海草類等をバランスよく食べるようにします。異常出血を疑う場合は、症状などから胃潰瘍、十二指腸潰瘍、大腸ポリープやがん、子宮筋腫、子宮がんなどからの出血を疑って検査をします。

 胃の手術を受けた人や高度の貧血の場合、食事だけでは改善が難しいので、鉄剤の補給をします。クラビット、シプロキサンなどのキノロン系抗菌薬、ガスター、タガメットなどのH2受容体拮抗薬、パリエット、タケプロンなどのプロトンポンプ阻害薬などの制酸剤との併用で鉄の吸収が阻害されますし、高尿酸血症治療薬のザイロリックとの併用で組織への鉄沈着が起こりますから、これらの薬剤の併用は禁止です。

受診診療科目は、内科・婦人科です。
 

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