主な病気について 心臓・循環器系
 ■ 早朝高血圧
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監修:医)三喜会 有楽橋クリニック 
鐘ヶ淵クリニック 
院長 林 泰 先生 
 ■ 早朝高血圧
  血圧は一日の間で食事、運動、精神的興奮などの要素によって変動しています。通常、血圧は夜には下がり、明け方の目覚める頃から上がり始めるのですが、夜になっても下がらなかったり、明け方に著しく上昇したりすることがあり、これを早朝高血圧(モーニングサージ)と呼んでいます。脳卒中や心筋梗塞などの発作は早朝に多いため、早朝高血圧との関係が注目されています。

 夜寝ている間は心臓・循環器系が穏やかになるような副交感神経が働いていますが、明け方はこれから活動を開始するということで、交感神経系が優位になり、レニン・アンジオテンシン系の作用も亢進して血圧や脈拍が急に増えます。また、明け方は発汗などのため血液が濃縮していて、血管の中に血の塊が出来やすくなる時間帯でもあるのです。この様な条件が重なるため、明け方に脳卒中や心筋梗塞が起こりやすくなります。

 脳卒中や心筋梗塞などを未然に防ぐためには、血液がギトギトするような脂ものを控えてください。そして、血液の濃縮を予防するために、日中十分な水分を飲む習慣を身につけていてください。また、夜はぐっすり眠れるように日中に十分ストレスを発散してください。
 
  状況によっては睡眠導入剤、安定剤の使用も有効です。その上で、自分の血圧の日内変動(一日の間の変化)をチェックしてみてください。早朝と寝る前に、市販の自動血圧計で血圧を測定、早朝と寝る前の収縮期血圧(上の血圧)の平均値が135mmHg以上で、しかも早朝の血圧が寝る前より20mmHg以上高い場合は、早朝高血圧の可能性があります。早朝高血圧であることが分かれば、早朝までしっかりと血圧を下げる薬に変更する必要がありますから、主治医の先生と相談してください。

 
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