■ 睡眠時無呼吸症候群
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 皆さまの記憶にも新しいと思いますが、2003年の2月に発覚した山陽新幹線の運転士によるちょっと考えれない居眠り運転は記憶に新しい事件でした。また、「睡眠時無呼吸症候群(Sleep apnea syndrome)」と言うあまり聞きなれなかった病気を広く世間に広めました。
 この事により、皆さまの中にも運転中に突然訪れる眠気で不安に感じられる方々も少なくないのではありませんか。他人事ではない「睡眠時無呼吸症候群」が、自分だけではなく周囲の人も危険な状況にさらしています。
 今回は、「睡眠時無呼吸症候群」ついてのコラムです。是非、チェック項目だけでもご自身にて確認してください。

 ■過去の掲載コラムはこちらです。

■睡眠時無呼吸症候群

   
 
監修:東京都中央区銀座「やべ耳鼻咽喉科」
矢部 利江 院長
       
 

「睡眠時無呼吸症候群」は、新幹線運転士のひかり居眠り運転以来、耳にすることが多くなりました。
 しかし、皆さんはまだ珍しい特殊な病気と思っていませんか?
 日本では「睡眠時無呼吸症候群」の患者さんは推定で、
40〜50歳代の男性を中心に約100〜300万人といわれています。「いびき」をかく人の7割に「睡眠時無呼吸症候群」がみられるともいわれます。
 けっして稀な病気ではありません。

       
「睡眠時無呼吸症候群」とは・・・
  「睡眠時無呼吸症候群」とは、一晩に10秒以上の無呼吸が30回以上、または一時間に5回以上の無呼吸がおこることです。
これらは夜間の睡眠中のことであり、患者さん御自身はもとより、ベッドパートナー(配偶者等)が一晩中観察することは不可能ですので、機械を用いての検査が必要となります。

「睡眠時無呼吸症候群」の症状には次のようなものがあります。
 ・睡眠中の呼吸停止
 ・大きないびき
 ・夜中に何度も目がさめる
 ・夜中に何回もトイレに行く
 ・日中いつも眠い
 ・居眠り運転をよく起こしそうになる
 ・起床時の頭痛やだるさ
   などです。

「睡眠時無呼吸症候群」では、日中の眠けのために、仕事の効率が落ちるだけでなく、交通事故や労働災害もおきやすくなります。失職や離婚の原因にもなりうるともいわれています。さらに、「睡眠時無呼吸症候群」では、睡眠中に血液中の酸素濃度が低下した状態が続きますので、「高血圧」・「心臓循環障害」、「脳循環障害」など重大な合併症をひきおこすこともあります。
また、子どもさんも「睡眠時無呼吸症候群」になることがありますが、上記の症状の他に子どもさんの場合は、
 
 ・成長ホルモンの分泌が悪くなり、発育発達が遅れる
 ・胸部の変形(ろうと胸等)
 ・稀に小児突然死症候群等
をひきおこします。
       
「いびき」について
  「睡眠時無呼吸症候群」の症状の1つの大きな「いびき」について御説明します。「いびき」には生理的な「いびき」(つまり心配のいらないいびき)もあります。
 ・寝入りばなにかく「いびき」
 ・大変疲れて寝た時の「いびき」
 ・飲酒後の「いびき」

これらは、だれでもかくことのある「いびき」で心配いりません。

これに対し、
 ・一晩中かいている「いびき」
 ・呼吸が止まった後、急に大きく苦しそうに(あえぐように)かく「いびき」

は要注意です。

 中高年の男性の場合、睡眠中の呼吸や「いびき」の異常を発見するのは奥様というケースがほとんどです。奥様はご主人の「いびき」のかき方が少しでも気なりましたら、早めに受診して検査を受けることをご主人に勧めて下さい。
 検査を行なうと、心配しなくはならない「いびき」かどうかがわかります。
       
「睡眠時無呼吸症候群」のチェックシート
  次の8つの状況での眠気を4段階で評価してみましょう。
合計が11点以上なら「睡眠時無呼吸症候群」の可能性があります。
       
  Epworth Sleepness Scale(ESS)  
 
0点
決して眠くならない
1点
まれに眠くなる
2点
時々眠くなる
3点
眠くなることが多い
     
 
状  況
点 数
1:座って読書をしているとき
0
1
2
3
2:テレビを見ているとき
0
1
2
3
3:人がたくさんいる場所で座って何もしていないとき
(例えば会議や映画鑑賞中)
0
1
2
3
4:車に乗せてもらっているとき(1時間ぐらい)
0
1
2
3
5:午後横になって休憩しているとき
0
1
2
3
6:座って誰かと話をしているとき
0
1
2
3
7:昼食後、静かに座っているとき
0
1
2
3
8:運転中、渋滞や信号待ちで止まっているとき
0
1
2
3
合 計  
 
       
「睡眠時無呼吸症候群」の検査
   当院(やべ耳鼻咽喉科)では貸し出し式の「睡眠時無呼吸症候群」の検査を行っております。やり方は、検査機械を自宅に持ち帰り、2晩、自宅で寝ながら検査していただきます。入院は不要です。検査で「睡眠時無呼吸器症候群」の有無や程度がわかりましたら、それに対し適切な治療を進めることができます。まずは気軽に検査を受けることをお勧めします。検査の費用は、健康保険がきいて、4000円位です。
「睡眠時無呼吸症候群」は深刻な病気のように感じる方も多いと思いますが、病気の程度、原因にあわせて種々の治療法があります。「治せる病気」と考えて下さい。
御自身または御家族の「いびき」が気になる場合、まずは早めに受診し、検査を受けることをお勧めします。
     

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